ていねい手間ひま愛情料理◆栗の渋皮煮

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先日実家から送られてきた栗。

今日は私が大好きな栗の渋皮煮を作っていきたいと思います。

渋皮煮とは?

一番外にある固い皮(鬼皮)を剥くと出てくる茶色の渋皮がついた状態で甘く煮たもの。

「渋皮」という名の通り渋さがあるので、何度も茹でこぼして渋さを取る必要があります。しかも途中で筋などをとってキレイにしたり、火加減に気を付けたりと、時間だけではなく手間もかかります。自分で作る料理の中で確実に「手間ひまかかる料理TOP3」に入るんじゃないでしょうか。しかしそうやってできた渋皮煮は渋皮から出てくる栗の風味が強く、「栗を食べてる!」って感じます。好みはそれぞれですが、個人的には一度これを食べてしまうともう渋皮を剥いた黄色い「甘露煮」には戻れません。手間ひまかかるとわかっていても、栗をもらうとやっぱり作って食べたくなってしまうんです。

渋皮煮の作り方

材料

  • 栗(鬼皮付) 約800g
  • 砂糖 300~400g(お好みで調整してください)
  • 重曹 小さじ1

 ※砂糖はいろいろな種類がありますから、お好みのものでOKです。いつもはてんさい糖ですが、今回は黒砂糖を使ってみました。量も甘いのが好きなら栗の量の60%程度、あまり甘くないのが好きなら40%程度で、砂糖の種類によって甘みや風味も変わりますので、味をみながら調整してみてください。

作り方

①鬼皮を剥く

鬼皮は固いのでふやかす必要があります。方法はいくつかあって、一つ目は水に一晩つける方法、もう一つは熱湯に5分ほどつける方法があります。熱湯を使うのは時短テクですが、長くつけておくと栗に火が通ってしまうので、5分程度つけたら取り出してすぐに鬼皮をむくようにします。栗が熱くなっているので、やけどには気を付けてください。

鬼皮を剥くときにポイントがあります。それはできるだけ渋皮はむかないことです。黄色い実が出るほど深く剥いてしまうと、煮るときにそこから渋皮が破れたりヒビが入ったりしてしまいます。とはいっても、最初からそんなにうまくはいかないもの。自宅で消費するだけなら多少皮が破れて見た目が悪くなってもOK!

②アク抜きをする

最初の1回は、茹でるお湯に重曹を入れてアク抜きをします。重曹入りのお湯に剥いた栗を入れて、再度沸騰したら弱火にして10分程度茹でます。出てきたアクはとるようにします。

③表面をキレイに掃除する

竹串や指を使って、渋皮の表面についている繊維質や筋を取り除いてきれいにお掃除します。

④ゆでこぼす(3~5回)

これはグラグラさせすぎ

別の鍋に熱湯を入れ、そこにキレイにお掃除した栗を入れて10分ほどゆでこぼします。ポイントは、火加減は栗が動かない程度に弱くすること。栗がうごいてぶつかると渋皮が破れてしまいますから。これを煮汁が濁った黒っぽい色から透き通った赤い色になるまで3~5回繰り返します。

⑤煮る

鍋に栗を入れ、栗がかぶるぐらいの水を入れます(お好みで赤ワインやブランデーを加えてもいいです)。そこに分量の半量程度の砂糖を入れ、火にかけます。沸騰して砂糖が溶けたら残りの砂糖を入れます。砂糖を2回に分けていれるのはその方が甘さが栗に浸透しやすくなるからです。

再び煮立ったらアクをとり、栗が動かないような弱い火加減にして、クッキングシートなどで落し蓋をして20分程度煮ます。

⑥冷ます

20分程度たち、煮汁が減りとろっとしていたら火を止めてそのまま冷まします。

完成!

⑦保存する

完全に冷めてから、熱湯消毒した保存容器に入れます。まずはやさしく栗を取り出して保存容器に入れ、煮汁を加えます。ポイントは、栗が煮汁に完全に浸るようにすること。そうすれば冷蔵庫で2週間程度保存可能です。

ちょっと煮汁が足りなかったので後で追加しました。

最後に

実家にいたころは、バクバクなにも考えずに食べていた渋皮煮。そんな私を母はニコニコと眺めて「おいしいならもっと食べなさい」とたくさん出してくれました。

レシピを知った時「こんなに手間ひまかかっていたとは!」と驚愕しましたね。もったいなくて、ちゃんと味わって食べようと心を入れ替えました。

こんなに手間ひまかけて作った渋皮煮を、出し惜しみすることなく与えてくれた母。渋皮煮を食べると、母のそんな大きな無償の愛を思い出します。

私はというと、作った渋皮煮の半分は皮が破けたり煮崩れてしまったりして不格好だし、もったいなくて「一日一粒ね!」なんてケチ臭いことをを家族に言っています(苦笑)まだまだなっていませんね・・・

作るのに手間ひまかかるぶん、愛情も注がれるのは確か。ていねいに作ったお料理は、やっぱりそれだけおいしい気がします。大切な家族に、丁寧に作った愛情料理を、きょうも一粒(笑)

 

最後までお読みくださってありがとうございました。

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