ステップ1の腹式呼吸、ステップ2の胸式呼吸に続いて、今日は完全呼吸法への最後のステップ3「鎖骨呼吸」についてお話しします。
鎖骨呼吸
腹式呼吸や胸式呼吸は聞いたことがある方も多いと思いますが、鎖骨呼吸はその名のとおり肺の上部、鎖骨や肩周辺まで膨らませる呼吸法のことです。
実は肺は結構上、鎖骨周辺まで広がっているのですが、普段何気なくしている呼吸ではあまりそこまで意識して使っていません。
腹式呼吸や胸式呼吸と比べるとそんなに空気が入らない、膨らみを感じにくいのですが、この普段意識しない肺の上部、鎖骨の裏側までたっぷり空気を吸い込むことで肺が大きく広がってたくさん酸素を取り込めるようになり、「完全呼吸法」となるのです。
鎖骨呼吸のやり方
姿勢はやはり、起きていても仰向けでもどちらでもいいです。慣れるまでは手を鎖骨のすぐ下の胸筋あたりに置くと、動きが分かりやすいかと思います。
- まずは今ある息を全部吐ききりましょう。
- おなかをへこませたまま鼻から息を吸い、(肋骨を広げるのではなく)胸の上部に空気を送るようにして鎖骨を引き上げ、肩も少し後ろに引き、喉元まで空気で膨らませます。
- 鼻から息を吐き、肩・鎖骨をリラックスさせておろします。
- ①と②を繰り返し行います。
ここにも小さい風船が入っているようなイメージでやってみましょう。
ただ、この周辺はいろいろな骨が集まっている部位でもあり、胸筋や首、肩など筋肉が固が固くなっている部位でもあるので、なかなか風船は膨らみにくいです。肺の上部にある風船に呼吸を送ることで、前面の鎖骨、後ろの肩甲骨、横は肩の先、上は喉元まで風船が膨らんで内側から骨を押し広げるようなイメージでやってみるといいと思います。
はじめは肩が上がってしまうかもしれませんがOKです。だんだんできるようになったら手を外してやってみましょう。
それもできるようになったら、自然な呼吸で肩を上げずにやってみましょう。鎖骨の裏、喉元まで呼吸で満たされる感覚があればOKです。
それもできるようになったら、1呼吸ごとに胸式呼吸と鎖骨呼吸をスイッチしてやってみましょう。どちらもお腹はへこませたまま行います。
胸(肺・肋骨)・背中の膨らみ縮み→肩(胸上部・鎖骨)・肩甲骨の 膨らみ縮み
胸式呼吸は風船が前後に膨らむイメージ、鎖骨呼吸は上に膨らむイメージです。
鎖骨呼吸の効果
鎖骨周辺は肩、首、胸筋、腕につながる筋肉など、肩こりの原因になる筋肉がたくさん密集しています。
鎖骨呼吸をするとそれらのがちがちに固まった筋肉が緩むので、血流が良くなり、肩こりの緩和が期待できます。また鎖骨周辺には褐色脂肪細胞という代謝アップ、脂肪燃焼の働きをする細胞が集まっているので、鎖骨呼吸によってそれらの細胞が活性化することでダイエットも期待できます。
もちろん肺の上部にまでくまなく空気を送ることで肺活量が増え、酸素も普段以上に取り入れることができるので、リラックス効果もあります。
まとめ
今日は完全呼吸法への最終ステップとして、鎖骨呼吸についてまとめました。
普段鎖骨の方まで意識して空気を吸うことなんてめったにないですからね。
これができるようになれば、普通に生活していても取り入れる酸素量が増加すること間違いなしです。
わたしは以前は肩こり・首こりがひどかったのですが、鎖骨呼吸ができるようになってからは、会議や電車の中など、ヨガで体が動かせないときでも、鎖骨に呼吸を送ることで肩こりが緩和できるようになりました。
最初は胸式呼吸と鎖骨呼吸の違い、切り替えがイマイチわからないかもしれませんが、感覚がつかめるようになるまで練習してみてください。
この記事が参考になったら嬉しいです。
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