ニヤマについての記事も今回で最後となりました
最後は日常生活でするべき5つのこと「ニヤマ（勧戒）」の
5つ目「神への献身（イシュワラ・プラニダーナ）」について
考えていきたいとおもいます
- ヤマ（禁戒）：日常生活でしてはいけない５つのこと（非暴力、偽らない、不盗、不貞、不貪）
- ニヤマ（勧戒）：日常生活でするべき５つのこと（清浄、知足、鍛錬、学ぶ、神への献身（手放し委ねること））
- アーサナ（座法）
- プラナヤーマ（呼吸法）
- プラティヤハーラ（感覚制御）
- ダーラナ（集中、凝念）
- ディヤーナ（瞑想、観想）
- サマーディ（三昧、合一）
イシュワラ・プラニダーナ(Ishvara Pranidhana)とは？
「神への献身」「信仰」また「手放すこと」「ゆだねること」です
え？宗教の話？
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが
ヨガの究極の目的を上の表で確認してみましょう
関連記事→ヨガのゴールとその手順
ヨガのゴールは「神との合一」です
その状態を「サマーディ（三昧）」と呼びます
神とは
ブラフマン（宇宙の原理・神）と
アートマン（私の内なる原理・真我）のことで
この２つ（宇宙と私）は同じであると悟ることが
サマーディです
ブラフマン（宇宙の原理）への信仰
地球が自転しながら太陽の周りを回っていること
地球には重力があって物が下へ落ちること
プレートが移動することで地震は起きるし、火山は噴火すること
隕石が落下すること
自然災害が起きること
病気が流行すること
人は呼吸できなければ数分後には死んでしまうこと
私たちの身体が本人の意思に関係なく「生きようとする」こと
新しい命が生まれるということ
時代の流れ
科学技術の進歩
こういうものはすべて「自分の力ではどうにもならないこと」で
つまり「自然の摂理＝ブラフマン（外の神）」の力です
ちっぽけな人間の力ではどうしようもありません
人間がコントロールできると思うのは奢りです
宇宙、自然、万物に対して
畏敬の念と感謝を持ち、祈りを捧げること
献身的に奉仕する心を持って行動すること
そして起きていることを受け入れ、委ねること
私たちができるのは これだけです
アートマン（私の内なる原理）への信仰
自分の中にいる神様「真我」を信じることです
え？自分の中に神様なんているはずない
と思った方もいらっしゃるでしょう
いるんです、とヨガは言います（笑）
「アートマン」の呼び方のほかに
「真我」「プルシャ」「ハイヤーセルフ」などと呼ばれています
それを信じましょう、と
「真我」と「自我」の違い
「これが好き・嫌い」
「こうするのがいい・悪い」
「こうするのが正しい・間違っている」
「こうしたい、これが欲しい」
「こういうこだわりがある」
「私はこういう考えや性格の人間だ」
と「思っていること」は、おそらく「真我」ではなく「自我（エゴ）」です
その証拠に「自我」は変わります
年齢、気分、時、場所、環境、時代、社会的地位、何かが変われば変わるのは「自我」です
それに対して、「真我」は変わりません
たとえ肉体が滅んでも、アートマンは不変的なので存在し続けます
私たちの心のいちばーん奥にあって、じっと「見るだけ」「いるだけ」
それが、本当の「私＝真我＝神」なのです
成長する過程で
「私」と「外」を分けるために
「自我」が生まれ、
玉ねぎの皮のように
幾重にも重なり固く厚くなって
「自我」が「真我」を包み込んでしまったのです
なので普段はなかなかその存在には気づけませんが
まず「いる（ある）」と信じましょう
「本音」「直観」を大事にしましょう
真我の声である場合が多いです
その声に身を委ねるようにしましょう
時には怖さを感じるかもしれませんが
信じて委ねてみるようにしましょう
そしていつでもその声を聞けるように
見栄や保身や自己中心性といった殻をはがして
手放していきましょう
まとめ
「イシュワラ・プラニダーナ」とは「神への信仰、献身、手放し委ねること」でした
神とはブラフマン（宇宙の摂理）とアートマン（私の内なる摂理）のことで
ブラフマンに尊敬、感謝し、社会に奉仕し、今起きていることを受け入れること
「これが私」というエゴ（自我）を手放して真我の声に身を委ねること
を常日頃からしなさい、ということです
「生きている」ではなく「生かされている」
という感覚がそれに近い気がします
今日も一日何事もなく無事に生き伸びられた
今日もこの体に生かされた
私の場合、そう思うようになって
自然に感謝の念が湧くようになりました
みなさんも是非試してみてください
そして うまくいったかどうか
教えていただけると嬉しいですし
ほかにいい方法があったら
逆に教えていただけると嬉しいです
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